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ほくとの山歩き

甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)ー信仰と花崗岩をまとった南アルプスの名峰 

 

甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)は南アルプスとして知られる赤石山脈の北端に位置する標高2,967mの山です。日本国内には駒ヶ岳という名前の山は幾つもありますが、その中で最も高い山が甲斐駒ヶ岳と言われています。南アルプスの山々はなだらかな稜線を持っている山が多い中、このような険しい山容をもち半ば独立峰のような形で存在する山は珍しいです。しかも山梨県側は麓から一気に2,500mの標高差で立ち上がっています。

 

 

甲斐駒ヶ岳には様々な伝承があります。太古、武御雷命(たけみかづちのみこと)の魂が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白い天馬が甲斐駒ヶ岳山頂で休んだ伝承や、聖徳太子に献上された「甲斐の黒駒」が甲斐駒ヶ岳を往復した伝承など。このことは古くから信仰の対象となっていたことを示します。

 

 

 麓には横手・竹宇(ちくう)の2集落に駒ヶ岳神社があります。修験者による修行のための登山や駒ケ岳講と呼ばれる山岳信仰が盛んだった歴史から、甲斐駒ヶ岳に至る山中には様々な石碑や石仏が残ります。

 

甲斐駒ヶ岳への登山としては、北杜市の反対側である北沢峠からのルートが有名ですが、
伝統的なルートである北杜市側からの黒戸尾根からのルートを選択してみてはいかがでしょうか? ただし黒戸尾根ルートは日本三大急登の一つに挙げられる上級者向けコースです。起点である駒ヶ岳神社は海抜700から800mであり、山頂との標高差が2200mもあります。竹宇駒ヶ岳神社から登りは9時間30分、下りは5時間40分かかります。

 

ルート中には危険な場所が多く、刀利天狗(とうりてんぐ)手前の「刃渡り」は片側は断崖絶壁、もう片側も斜度40度ほどの一枚岩で、その縁の部分に鎖が取り付けられ、それを伝って渡るものです。高所恐怖症の方は渡れず、過去に何度か滑落事故が起きている箇所です。また五合目を過ぎ七丈小屋のある七合目までは鎖と梯子だらけ、八合目より先は登りも急で危険箇所の連続となります。苦労の末に辿り着く山頂付近は甲斐駒ヶ岳の特徴の一つである花崗岩の露出により白い砂が堆積しています。またこの辺りはライチョウの生息地でもあるので、偶然でも会えればラッキーですね。

 

 

山頂からの景色は南アルプスの中でも北アルプスの雰囲気が漂い、富士山、北岳、仙丈ヶ岳、鳳凰三山、鋸岳が見え、北側には八ヶ岳が裾野を広げています。
 黒戸尾根ルートはきつく危険な登山ルートですが、昔からの石碑や石仏に想いを馳せたり、山岳信仰が盛んだった頃の様子を夢見ながら、自分の内面を磨きつつ神聖な雰囲気を味わいたいです。そんな特別な山を噛み締めながら登山してみるのも良いのではないでしょうか。

 

 

地図

 

[往路]

尾白川渓谷駐車場――(30分)――吊橋――(1時間30分)――笹ノ平分岐――(2時間)――刀利天狗――(1時間)――五合目――(1時間10分)――七丈小屋――(1時間)――八合目――(1時間30分)――甲斐駒ヶ岳山頂

 


 

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