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2016年02月16日

根古屋神社の大ケヤキと若神子城址

前回のブログ記事でご紹介した獅子吼城址
こちらは大変行きづらいスポットでしたが、今回はその獅子吼城址からほど近いところにある「根古屋神社の大ケヤキ」と「若神子城址(ふるさと公園)」のご案内です。


JR韮崎駅より増富温泉郷行きバスに乗ってだいたい30分、」停留所から約15分ほど歩くと根古屋神社に着きます。
狭い道に面したところで、まず目に付くのが神楽殿。
その背後に、嘘みたいに大きなケヤキの木がちょっと窮屈そうにそびえ立っています。

 

negoya_keyaki_03
根古屋神社の大ケヤキは1本だけではありません。
神社本殿をはさんで反対側にも、同じくらいか、もう少し大きいくらいの巨木がどどん!と立っております。
画面左下の白いミニバンと比べると縮尺が狂っているように見えるくらい、とてつもない大きさに圧倒されます。

 

negoya_keyaki_02

 この根古屋神社の大ケヤキ田木・畑木)は、共に樹齢800年ほどといわれるケヤキの巨木です。地元では、古くからこのケヤキの芽吹きでその年の作柄を占ってきました。この2本はケヤキの巨樹として、またその並立するものとして国の天然記念物に指定されています。(中略)

 田木・畑木の名は江戸時代後期に編纂された『甲斐国誌』の中にも見られ、当時からよく知られた巨木です。古来より両木の芽吹きによりその年の豊凶を占い、田木の芽吹きや葉の繁りが良い年は稲作が、畑木が良い年は畑作物が豊作になると、いわれてきました。このケヤキは農業に専念してきたこの地域の人々にとって、大切な占いと信仰の対象だったのです。

(現地案内板より)

 

negoya_keyaki_01

神社に向かって左は田木、右にあるのが畑木です。
樹齢およそ800年ほど、というと、鎌倉時代からここに立っているということでしょうか。
その気が遠くなるほど長い年月、ずっとこの地域の農作を見守ってきたかと思うとしみじみありがた〜くなってきます。
今年は稲作、畑作物、どちらが豊作になるのでしょうか?春から初夏の新緑の様子が楽しみです。
欲を言えばどちらもふさふさと生い繁りますように!

 

ちなみにこの根古屋神社の裏手から前回ご紹介した獅子吼城址まで至る遊歩道もあるようなのですが、こちらもあまり整備されているとは言い難い状況です。
それでも行ってみたい!という方はくれぐれも地図・コンパス・登山に適した装備をお忘れなく。

 


こちらは根古屋神社向かいにあるお蔵についてある「鏝絵(こてえ)」です。
ここにも立派な巨木が描かれていますが、どうやらケヤキではなさそう…
どこか近くにこんな立派な木があるのでしょうか。

 

wakamikocastle_01
さて獅子吼城址には煙突型の「のろし台」がありましたが、これは戦国時代に武田信玄が情報伝達のために張り巡らせたネットワークとして機能させていたものです。
信玄の居城であった甲府の躑躅ヶ崎(つつじがさき)館を中心に各方面に張り巡らされていたのろし台ネットワーク
北杜市須玉町は信濃へ通じるルート上にあり、戦略上の重要な地点だった若神子城
今は市民のいこいの場「ふるさと公園」として整備されていますが、須玉町を見渡せる高台には上の写真のようにのろし台が復元されています。
さすがのろし台のあるところは見晴らしがよく、晴れた日は南側に富士山が望めます。

 

wakamikocastle_02
若神子城址(ふるさと公園)の「のろし台」から東側に広がる須玉町の景色です。
画面左、遠くの山々の手前にぽこっと小高く盛り上がっている山が「獅子吼城址」でしょうか。

 

織田信長亡き後に空白地帯となった旧武田領を巡って繰り広げられた天正壬午の乱
その時ここ若神子城には北条氏直が本陣を張り、徳川家康はお隣り韮崎市にある新府城を本陣としました。
信濃へ侵攻したい北条軍は若神子城から信濃へのルート上にある獅子吼城にも布陣を張りましたが、家康配下の服部半蔵率いる伊賀組と武田氏遺臣達が夜襲を掛けて落城させました。

 

さて第6回までNHK大河ドラマ「真田丸」を観た方ならお馴染みの名前が並びました。
そう、本能寺の変の後にはじまった「天正壬午の乱」は、これから真田丸で描かれる歴史ビッグイベントなのです!
獅子吼城での戦いは真田家とはあまり関わりのないところなので、ドラマ中で描かれる可能性は低そうですが、第1回武田勝頼が追われた新府城に、追った側であった徳川家康が本陣を張り、武田家の遺臣たちと共に北条勢を撃退したかと思うと、徳川家康が当時どう立ち回ったのかが気になってきます。かつて敵であった武田家遺臣たちを徳川の味方につけたくだりだけでもドラマで見せて欲しいな〜。

 

muramatsu_01
若神子城獅子吼城と続く武田信玄の「のろし台」ネットワークの先に信州峠があり、その先は信濃の国です。
ギリギリまだ北杜市内、といった場所にある増富ラジウム温泉峡もマニアックなお城めぐりとセットでどうぞ!こちらは「信玄公の隠し湯」と謳われる古くからの名湯です。
温泉峡の中にある村松物産店のうどんもランチにおすすめ!今回私がいただいた鍋焼きうどんも熱々で優しい出汁の味と野菜の甘さがと〜っても美味しかったです♪

 

前回、今回とご紹介したちょっとマニアックな歴史を感じるコース。
順番としては若神子城址(ふるさと公園) → 根古屋神社の大ケヤキ → 獅子吼城址 → 増富ラジウム温泉峡 が巡りやすいでしょう。
※しつこいようですが獅子吼城址は非常に行きづらいところです。
ふもとの根古屋神社から山を見上げるだけでもいいんじゃないかと思います。

 

より大きな地図で 須玉_歴史を感じるコース を表示

 

このコースは戦国時代とまではいかないにしろ、田畑の広がる昔ながらの農村風景を楽しむことができます。
どこか懐かしい、のんびりした日本の風景を味わいたいという方にもぜひおすすめしたいところ。

 

若神子城址(ふるさと公園)はも綺麗なところなので、春の行楽プランにもぜひ加えてみてはいかがでしょうか♪

 


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