ご紹介

 甲府盆地の西、南アルプスの北端にピラミッド形にそびえる甲斐駒ケ岳は、その特異な山容から信仰の山としてあがめられてきた。北杜市白州町の2つの駒ケ岳神社を起点として、黒戸尾根を登る登山道沿いには、数多くの祠や石碑、剣がたてられていて、駒ケ岳講が盛んだった往時をしのばせている。  ここでは日本最大クラスの標高差約2,200mを誇る黒戸尾根ルートを紹介します。

地図情報

 

<1日目> 竹宇駒ケ岳神社または横手駒ケ岳神社‐(3時間)-笹ノ平‐(3時間)-5合目・(1時間)-七丈小屋‐(1時間30分)
<2日目> 七丈小屋‐(3時間)-山頂‐(1時間30分)-七丈小屋‐(1時間)-七丈小屋‐(1時間)-5合目‐(2時間)-笹ノ平‐(1時間30分)-竹宇駒ケ岳神社または横手駒ケ岳神社

コース案内

【1日目】
 白州町にある竹宇(ちくう)または横手(よこて)の両甲斐駒ケ岳神社からスタートする。竹宇の甲斐駒ケ岳神社からの場合、尾白川渓谷の駐車場から歩くと数分のところに神社がある。2002年に焼失した社は2006年に再建され、銅で葺いた屋根が森の緑に美しく映える。吊橋を渡って渓谷自然歩道を右に見て樹林帯のつづら折れの急坂でを登る。下がザレていて歩き難い。

粥餅石(かゆもちいし)付近で崩壊があり左側の尾根へ回る道をいくと横手からの登山道が合流する,笹が生い茂っている笹ノ平(ささのたいら)に到着する。ここから長く険しい急登である「八丁登り」が延々と続く。

原生林が抜けたところが両側が切れ堕ちた岩場の刃渡り。鎖が打ってあるのでゆっくりと通過していくと、刀利天狗の祠が出迎えてくれる。石仏たちが信仰の山をしっかりと受け継いでいる様を強く感じる。その後、黒戸山を巻いた道を下ると5合目に辿り着く。以前あった5合目小屋は老朽化のため取り壊しした為、使用不可(屏風小屋は使用禁止)。

5合目の緩やかな鞍部が一転、梯子と鎖場が連続する難所が連続する。しっかり固定されているので恐れずにしっかり登っていこう。今日の宿泊場所である7合目の七丈小屋まではすぐそこだ。七丈小屋(第1小屋、第2小屋)は宿泊可能で寝具もあるが、食事の提供は期間限定。電話による宿泊等の予約は不可。直接七丈小屋で受付を。なお、食事付き宿泊等の場合は、午後4時位までに七丈小屋に到着し受付を済ませておく。

【2日目】
 第2小屋裏の梯子を登ってテン場を通り過ぎて梯子や鎖を使って岩場を登りっていくと徐々に視界が開け、8合目・御来迎場に到着。無数の石碑が立ち並ぶ様は、信仰というものの強さやたくましさ、凄みなどを感じさせる。

 きつい梯子や鎖場をいくつか過ぎて稜線を抜け出ると、花崗岩の岩峰で甲斐駒ケ岳を南東より支える摩利支天や駒津峰(北沢峠ルート)との分岐に到達する。あとはあなたを出迎えている目の前に山頂の祠を目指すだけだ。おびただしい石碑や石仏、石に刺さった剣など信仰の山である甲斐駒ケ岳、日本最大級の急登を登り切った先には、天候が許せばすばらしい眺望を手にすることが出来るだろう。